設備紹介・栄養指導 | 馬場内科クリニック[甲状腺専門医 糖尿病専門医]

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栄養指導

担当

林 美佐子 東淀川区栄養士会会長、元淀川キリスト教病院栄養課勤務、管理栄養士

昨年10月より週1回(土曜日;10:00~12:30受付)個人栄養指導と、隔月に1回(金曜日;13:00~15:00)集団指導を開始しています。集団指導では、皆様の生活習慣や病気等の改善に必要なその時々の最新情報(話題)を提供しています。

栄養指導……って??

医食同源の言葉どおり、食(栄養)の改善は、病気を治療し、健康を保つ最善の方法です。昨今、健康に良い食品、身体に良い食品と言われる情報がテレビやインターネット、新聞チラシに満載されていますが、これらの「間違い」「勘違い」によるトラブルも多いようです。個人々の身体は、十人十色、個人指導では個々の生活習慣やライフスタイルに合った食生活プランを栄養士と共に考えていくのが目標です。

食事コントロールで特に糖尿病・高血圧・脂質異常症等は、70%以上改善します。自分の病気や健康について、俗説や民間療法に惑わされない正しい知識を持つことが、健康で長生きできるコツとされています。

糖尿病・腎臓病では、食事をサポートする食事、食材の宅配やレトルト食品の開発も目覚ましいですね。正しい情報交換の場としても集団指導等を役立てていきたいものです。

【栄養士からの一言メモ】

今回から栄養や食に関する「栄養士からの一言メモ」を掲載してゆきます。まず第一回目は健康の話題から「水」について。

「水」の知識!!

お水の大切さは日本では日頃きづかないことが多いですが、人体はそのほとんどが水分です。水分が不足すると脱水症で命にかかわるのは言うまでもありません。

「水」と一口で言っても軟水、硬水、ミネラルウォーター、温泉水等々、現代の健康志向ブームに合わせて様々な水が登場しています。

○軟水;
日本の水はほとんどがこの軟水です。日頃家庭の水道水は安全性がもっとも良いとされています。水道水はカルキ臭いと思われがちですが大阪、東京の水は高度浄水処理の技術で美味しい水として好評で安全です。臭いが気にかかる人は念のために一度わかした白湯として飲むのもよいでしょう。湧水(各地)には銘水として美しい水が各地にあります。安全性については各地域で水質検査をしているものがベストですね。これらの水は水道水を含めて軟水がほとんどですがミネラルが多い硬水も一部あります。(子供(乳児)の粉ミルクをとかす水は軟水が適切です。)ミネラルが多い硬水は、臓器のまだ未熟な乳児には腎臓等に負担がかかります。

○硬水;
ヨーロッパや沖縄の水はミネラル特にカルシウムの多い硬水として知られています。カルシウムの多い水はご飯を炊くときに使用すると美しいごはんが炊き上がります。但しカルシウムの多い硬水はブランディやウイスキー等のアルコールの水割りに使用すると尿路結石につながることがありますのでご注意。

○その他ミネラルウオーターや温泉水について;
深層海洋水等はマグネシウムが多いですが、ナトリウムも多いので血圧の高い人は飲みすぎに注意しましょう。スポーツドリンク等も脱水症状には効果的ですが常時多飲するのは個人によって影響が異なりますので注意しましょう。温泉水を飲料としてめしあがる場合、肝臓、腎臓等障害のある方には負担がかかりますのでさける方が良いでしょう。

最後に「水」について日本では蛇口をひねると水道水が直ぐに飲めるという安全性に感謝したいと思います。水の国日本あらためて水を大切にしたいものです。

「塩分について!」第1回

一般に塩は、ナトリウム塩(NaCL)、カリウム塩(KCL)等が含まれています。
塩の摂り過ぎなどで指摘され、血圧を上昇させるのは、ナトリウム塩(NaCL)のナトリウム(Na)です。カリウム塩の(K)は体内のNaを腎臓から排出しますので、Kの比率の多い塩が身体には優しい塩になります。Kの比率が多い塩は天然(自然)塩です。塩の種類には天然塩と精製塩があり、天然塩はナトリウムを主体にカリウムやマグネシウムなど他のミネラルが含まれており、精製塩では殆どがナトリウムになります。

さて、天然塩には岩塩と海水塩があります。岩塩はヨーロッパやアメリカでとれる塩が有名です、南米で採れるローズソルトや ドイツで採れる一部の岩塩は他の岩塩に比べてミネラル等が多いようです。さらに天然塩としてとれる海水塩の方が、岩塩よりKが多く他のミネラルも豊富です。
天然海水塩では、高知沖の海洋深層水や沖縄宮古島の塩がミネラルのKが多いので知られています。
#調味料には塩以外に醤油・味噌・ソースなどにも塩分が含まれています。発酵食品の味噌や醤油はアミノ酸も多く旨味成分があり、ソースは香辛料も多くこのような調味料をうまく組み合わせることで減塩にもなります。
カリウム塩は減塩になりますが、腎不全(透析を含む)などカリウムを摂ることで心臓に負担がかかる病気などでは禁止です。

塩分はどれだけ摂ったらいいの?
厚生労働省からの1日摂取量は、男性:9g/日 女性:7.5g/日です。
日本人の平均摂取量は12~15g/日ですから少しきびしいですが参考にしましょう。
#食品の塩分含有量は塩の表示ではなく、ナトリウム(Na)での表示です。 ナトリウム400mg=塩1gで換算してみて下さい。
喫煙やアルコールを嗜む方は味覚センサーが鈍感になって、塩分の摂りすぎになりがちです。注意しましょう。

「塩分について!」第2回

今年は、急に気温が上昇し6月から各地で35度以上の猛暑、熱中症が続発しています。
節電を言われていますが、気づかない内に体内温度の上昇で熱中症になっているようです。
屋内でも適度な冷房で身体を冷やし、十分な水分を取りましょう。節電のしすぎは危険です。適度な温度・湿度・水分の補充が必要です。
この時とる水分は、スポーツドリンク(ポカリスエット・アクエリアスなど)や緑茶、ミネラルウオーター等が最適です。
特に、脱水症を防ぐにはスポーツドリンクが良いのですが、普段から飲みすぎると塩分が入っているので塩分の摂りすぎに注意しましょう。
暑いからといって塩分のとりすぎは血圧の上昇や腎臓の負担につながります。

*良く訊かれる質問*

Q.血圧が高い人は麺類を好む。

毎日1回は麺類を食べる人は血圧の高い人が多いようです。
#麺類の汁は控えましょう。(ざる蕎麦・つけ麺・冷麺などが塩分控えめです。)
●ラーメン1杯6~7g(汁含み)

Q.漬物は自家製だから大丈夫。

自宅で漬けても塩分は多くなります。
#塩分制限の必要な人は、低塩の梅干を1個/日程度。

Q.「らっきょ」は甘酢で安心?「キムチ」は唐辛子で塩分が低い?

#「らっきょ」は塩漬けをしてから甘酢に漬けますので塩分はあります。
#「キムチ」は白菜を塩漬けし、家庭ごとに様々な塩辛が入りますので塩分は多いです。

Q.塩分は食事では食べすぎにならない?

#個人々の味覚には差があります。
また人によって漬物に醤油をかける、おやつ代わりに漬物を食べる習慣がある。
食事の味は薄味でも佃煮や漬物を好む傾向の人は塩分の摂りすぎに注意しましょう。
●暑くて汗をかくことが多い人は塩分を取る必要がありますが、近年汗をかかない人も多く、塩分の取りすぎには注意!!
**喉の渇きにはミネラルウオーター・スポーツドリンクの他に清涼飲料水(砂糖・果糖を含む)を飲用しますが、砂糖・果糖の多い清涼飲料水の飲みすぎはペットボトル症候群を引き起こし糖尿病の発症原因にもなります。

次回はタバコと健康(栄養面から)についてを予定しています。

「タバコと栄養について!!」

タバコは一般に「百害あって一利なし」と言われます、何故?
たばこを吸うと精神的な安定感や安らぎがあるようですが、これはタバコの麻薬的な身体の影響のためです、実際にはニコチンによる肺への影響「COPD:慢性呼吸障害」をはじめ タバコを吸うことで血液中の活性酸素を増産させ身体の老化や発癌物質を増やします。
何よりも吸っている自分だけではなく、室内のタバコの煙は周りの人にも悪影響を及ぼします。
タバコは税金に協力はしますが、人間の身体には「百害あって一利なし」

◎活性酸素ってなに?

LDL(悪玉コレステロール)は、血中の活性酸素と結びついて酸化し、血液がドロドロになり血管のとおりを妨げ、動脈瘤やくも膜下出血を引き起こす原因となります。
又、活性酸素が増加すると発ガン率も上昇します。
*タバコの喫煙はこの活性酸素を増大させます。**

◎活性酸素を減らす作用がある抗酸化物質とは?

身体の活性酸素をへらし、身体の酸化を防ぎ癌予防や血栓動脈硬化の予防に活躍します。・・・血液さらさら!!
活性酸素を退治するために体内では抗酸化物質がつくられますが、食品からも積極的にとりましょう。

◎抗酸化物質

・ビタミンC(特にニコチンを排泄、活性酸素分解、老化予防、免疫力を高める作用がありタバコを吸う人は多めに摂りましょう。)
柿・キーウイ・苺・グレープフルーツ・レモンなど

・ビタミンE
ナッツ類・アボガド・まぐろ・鯖など

・β-カロチン
人参・南瓜・春菊・ほうれん草など

・セサミン
胡麻・胡麻油など

・クエン酸
酢・米酢・黒酢など

・イソフラボン
大豆・納豆・大豆製品など

・アニシン
にんにく・にら・葱・玉葱など

*注目されるポリフェノール
強い抗酸化作用があり、血栓の動脈硬化を予防する。
<ポリフェノールを多く含む食品>
・春菊、ブロッコリー、ししとう、玉葱、蓮根、甘藷など
・りんご、苺、ぶどう、ブルーベリー、柑橘類などの果物
・大豆、納豆、和蕎麦、緑茶などの日本茶、ココア、コーヒー、チョコレート、赤ワインなど

#ミニポイント

  • ・緑茶には、カテキン・フラボノイド・ビタミンCなどの抗酸化物質が含まれており、動脈硬化や癌予防に優れた作用があります。
  • ・和蕎麦のそば粉には血圧を下げる作用のあるルチンが多く含まれています。
  • ・赤ワインはポリフェノールで注目されていますが、アルコールの摂りすぎには十分に注意しましょう。
  • ・ココアやチョコレートはコレステロールや脂肪も高いので多く食べ過ぎないよう注意しましょう。

禁煙を始めてみませんか?

禁煙を始めた時、口さびしいので飴を食べ過ぎると血糖が上がったり太る原因になります、口さびしい時はキシリトール入りのガムなどが最適ですね!

「今回は油脂(脂肪・油)について!!」

油脂については、ベルギーが今回「脂肪税」別名「ポテチ税」がマーガリン、チーズ、牛肉、スナック菓子(ポテトチップなど)、アイスクリーム等の飽和脂肪酸を多く含む食品を中心に税金が加算されるそうです。健康増進のために肥満解消(ダイエット)を目的とした法律です。

さて、油は1g=9㌍(糖質・蛋白質は1g=4㌍)とカロリーが高いものです。
動物性脂肪(牛脂・バターなど)、植物性脂肪(オリーブオイル・サフラワー油など)にかかわらず全て同じカロリーです、油の使いすぎは肥満の原因になりますが、極端な油脂の制限は身体の脂肪が燃え難くなり、かえって痩せにくくなります。
又、腸が油を吸収しにくくなり少量の油でも下痢がしやすくなり、肌もカサカサに荒れ艶がなくなります。ビタミンAは脂肪といっしょに摂ることでビタミン効果が向上するなど適量の油をとることも大切です。

油脂はその種類や特性を知って、「質」で選びましょう。
油脂には一般的に、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。

*飽和脂肪酸は動物性脂肪などに含まれ、コレステロールが多く含まれるため動脈硬化をおこし、心筋梗塞や脳梗塞などの原因になります。
   ◎飽和脂肪酸の多く含まれる食品はベーコン、牛豚脂肪、鳥皮
    乳製品(チーズ・高脂肪牛乳等)、卵黄、チョコレート等

*不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、動脈硬化の予防に活躍します。  不飽和脂肪酸には、一価不飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸(n-3系・n-6系など)があり、各々特徴的な働きがあります。

☆一価不飽和脂肪酸は、オレイン酸(n-9系)が多く含まれ血中の悪玉コレステロールを下げ動脈硬化の進行予防に働きます。
   ◎オリーブ油・純正キャノーラ油(カナダ産菜種油)・・<酸化しにくい>

☆多価不飽和脂肪酸

・n-3系(ω-3系)はドコサヘキサエン酸(DHA),イコサペンタエン酸(EPA)などは、血中の中性脂肪を下げ血栓の生成を防ぎ不整脈を防ぐと共に、免疫機能を整える作用があるため炎症性疾患(アトピー、炎症性腸炎など)にも向いています。
   ◎魚油など・・<酸化に強い>
・n-6系(ω-6系)のリノール酸は血中の悪性コレステロールを下げ善玉コレステロールをやや上げます。但し、体内で炎症反応を起すホルモン物質に変化するためアトピーの方や炎症性疾患(クローン病・潰瘍性腸炎など)の方は避けて下さい。
   ◎サフラワー油、胡麻油、綿実油など・・<比較的酸化しやすい>

「健康食品」ってどんなもの?

最近の健康ブームを反映して様々な健康食品(サプリメントを含む)が販売され、いろいろな「健康になる」と言う名目の商品が身近にあふれています。
しかし、なかには医薬品成分を含むものや、病気の治療効果があるような広告を表示した食品があります、このような食品は有効性や安全性が保証されておらず、安易に使用して大変な健康被害を起す可能性があります。
(特に個人輸入で取り寄せた外国商品の健康食品による健康被害も多く報告されています。)

Ⅰ)天然・自然の素材だから安心・安全?

「天然・自然」が安全の理由になりません。天然自然由来のものは、アレルギーの可能性や品質レベルに注意しましょう。

*天然由来が合成品に比べて、品質・安全性が上位だとはかぎりません。
*産地・収穫時期・天候によって品質が一定しません。
*いろいろな成分が含まれており、有害物質・不純物などが除去されていない可能性もあります。
*アレルギーの原因になり、因果関係が明確でない報告も含め,被害報告が多数あります。
 (三七人参、ローヤルゼリー、コリアンダー、ウコン、コロハ、ザクロ、スピルリナ、
 ゼラチン、プロポリスなど)

Ⅱ)健康食品で病気が治る?

<病気の人が健康食品を使用することのリスク>

*適切な治療の機会を失います。(健康食品を使用して病院に行かない→病状が悪化)
*飲んでいる薬との相互作用(健康食品が、薬の効果を強め過ぎたり、弱めたりして健康被害を受けることもある。)
「これを食べると病気(糖尿病や癌など)が治ります。」とうたっている製品は明らかに法律(薬事法)違反です、又「病気の人にも使えます。」「薬と違って食品だからいくら食べても安心です。」などのキャッチフレーズの健康食品には注意しましょう。

Ⅲ)体験談がこんなにたくさん寄せられているので良い製品?

*体験談は根拠のない「眉つば!」が多いので注意
*人気ランキング第一位も捏造が多いので思い込みにも注意

Ⅳ)有効成分が凝縮されているのでよく効きそう?

*成分が凝縮されているので、かえって弊害が出る場合もありますので注意

・治療のためワーファリン(血液をさらさらにするための薬)を投与されている方は納豆やほうれん草以外に市販のクロレラ(錠剤)・青汁なども薬の効果が消滅してしまうので禁止です。
・骨粗鬆症ですでに、ビタミンDやカルシウム剤が投薬されている方はカルシウム強化された健康食品は使用に注意しましょう。

サプリメントを正しく理解して、上手に取り入れましょう!

栄養バランスの悪い食生活(過剰摂取のエネルギーや過剰なダイエット等)からビタミン、ミネラルなど身体の機能を整えるために不可欠な微量栄養素が不足がちになり最近注目されているのがサプリメントです。
自分に適したサプリメントを選択し正しい活用をしましょう。
まず、規則正しい栄養バランスのとれた食生活が基本です。

<代表的なサプリメントの作用・効能と活用の留意点>

<作用・効能> <*活用の留意点>
*マグネシウム(Mg)80~300mg
・筋肉や脳の働きを正常に保つ。
・骨や歯の形成に役立つ。
・体内酵素の正常な働きを維持する。
・エネルギー産生に必要な補酵素
・狭心症や心筋梗塞の予防に役立つ。
・腎機能障害のある人は摂取を避ける
・種々の薬の相互作用がみられる。
・Ca摂取によって必要量が増大する
・アルコール摂取により必要量が増大
・過剰摂取は、下痢を起す可能性がある。
*ビタミンE 3~150mg
・脂質の酸化を抑制し、生体膜や核酸等の損傷を防ぐ。
・抗凝血薬や結晶凝集阻害薬との併用で出血の危険性ある。
過剰摂取により、まれに吐き気、下痢過労等を起す可能性ある。
*DHA(ドコサヘキサエン酸) 0.4~2g
・コレステロール値の上昇を抑制する。
・中性脂肪値の上昇を抑制する。
・脳細胞の機能を正常に維持する。
・ストレス受けている人の攻撃的行動を抑制する。
・血圧降下剤の服用者は注意する。
・食べ過ぎは凝血能力低下の可能性有
・DHA・EPAを合わせた摂取は2g以下
*コラーゲン
・皮膚の弾力や潤いを保つ
・コラーゲン摂取によるアミノ酸が、体内でコラーゲンの合成の材料や合成促進効果については人についての臨床試験は不十分
・コラーゲンに対するアレルギー有
・必須アミノ酸が少なく、栄養学的には良質タンパク質ではない。
・肝臓の機能を高める効能は臨床試験が不十分
*コエンザイムQ10 30~300mg
・体内のエネルギー算出に必要な補酵素
・抗酸化作用、活性酵素から細胞を守る。
・心機能を高める。
・ダイエット・美肌効果については、人に対する臨床試験が不十分
・体内で合成されるが、加齢で減少
・1日100mg超える量の摂取は危険(医療品に用いられるのは30mg/日)
★高血圧や糖尿病の薬との併用は要注意
★ワーファリンの抗凝固効果が薄れる
*グルコサミン 1000~1500mg
・軟骨の再生を促し、関節の動きを滑らかにする。
・関節炎の予防、緩和効果ある。
・糖尿病や高血圧症の患者は要注意
・加齢と共に減少
・若い人の長期の摂取は自然な軟骨再生を弱める

「糖尿病性腎症」と言われたら!!

「糖尿病性腎症」は糖尿病の三大合併症の一つです、糖尿病によって腎臓の毛細血管(細い血管)に障害が出て腎臓の機能が低下する病気です。 腎臓は機能が低下するとなかなか元に戻りにくく、治療を放置していると腎不全に陥り早いと一年で人工透析を導入することも少なくありません。 (現在:新規の人工透析者の4割以上が糖尿病性腎症が原因といわれ、今後も増加が見込まれています。)

腎不全にならないためには、血糖と血圧のコントロールが重要です。症状としては浮腫や尿蛋白が著明に現れます(尿蛋白+3は危険!!) 治療は食事療法と薬物療法が中心になります。

■食事療法のポイント

  • ・たんぱく質の摂りすぎに注意しましょう。尿蛋白が出るようになったらたんぱく質の制限をします。(尿蛋白の多少によってたんぱく制限が厳しくなってきます。)  
    *たんぱく質が多く含まれている食品
      肉類・魚類・大豆製品・牛乳、乳製品・卵など副食(おかず)に含まれている。 *低たんぱく加工食品を利用しましょう
      低たんぱくご飯・パン・麺などはエネルギーを確保でき、たんぱくを減らせます。
  • ・エネルギーを確保しましょう。腎機能の低下が著しい腎症後期では、たんぱく質の制限によってエネルギーが不足します。十分なエネルギーを確保しましょう。
    (エネルギーが不足すると、体のたんぱく質を分解しエネルギー産生するため、血中に老廃物が増えて腎臓に負担がかかります。)

★エネルギーを確保するために、糖質や脂質で補うことが必要です

 
  • ・砂糖そのものを増やすのではなく、でんぷん類や低たんぱくご飯など、エネルギー調整食品を取り入れましょう。
  • ・脂質(油脂)はエネルギーが高いので糖尿病の食事療法では控えることが重要でしたが、腎臓食ではカロリー補給のため必要になります。
      コレステロールの少ない植物油を中心に30g/日程度を目安に献立に取り入れましょう。(毎食1品油を使用または、間食にエネルギー調整食品を利用)
  • ・塩分を控えましょう。血糖が高いと高血圧を招きやすいので糖尿病食は早い段階から減塩が理想です。
      又、血圧が高い場合は糖尿性腎症が悪化しやすいので塩分は6g/日未満が目標です。厳重に守りましょう。

☆カリウムの制限が必要な場合(正常3.6~5.0Eq/l)

腎症後期・腎不全ではカリウム(K)が腎臓から排出されなくなり、血中のKが上昇し手・足のしびれや、心臓に負担(心臓停止につながる)をかけ危険になりますので、カリウムを多く含む食品を制限したり、食品のカリウムを減らすくふうが必要になります。
又エネルギーが不足しても体細胞を壊すのでカリウムが上昇します。

*カリウムの多い食品
・緑黄色野菜(かぼちゃ・ほうれん草・ブロッコリーなど)
・果物(バナナ・メロンなど)
・海藻全般
・芋類(さつま芋・里芋・馬鈴薯など芋類全般)
・飲み物(コーヒー・ココア・果汁100%ジュース・緑茶玉露)

*カリウムは熱や酸には強く、水には溶けやすいため「流水で十分に洗う・さらす」野菜はゆがいてゆでこぼす(下ゆでしてから調理する。) ゆでるとカリウムは平均20~30%は減少します。

*カリウムは漢方薬や健康食品にも多く含まれており、注意しましょう。

☆トピックス

飲み物のカリウム含有量
インスタントコーヒー (150ml) 110mg
レギュラーコーヒー (150ml) 100mg
ココア (150ml) 80mg
紅茶 (150ml) 10mg
緑茶(玉露) (120ml) 410mg
緑茶(煎茶) (120ml) 30mg
ウーロン茶 (150ml) 20mg
麦茶 (150ml) 9mg
牛乳 (180ml) 280mg
低リン乳(腎用) (125ml) 145mg
(リン58mg)
オレンジジュース100% (150ml) 270mg
オレンジジュース30% (150ml) 90mg
 

★糖尿病性腎症の食事療法については医師・管理栄養士に詳しい指導をお聞き下さい。

「糖尿病と高血圧」について

高血圧の原因の9割は原因が明らかでない本態性高血圧。しかし、遺伝的体質に食塩の過剰摂取・肥満・アルコールの多飲・ストレスなどの生活環境の因子が重なって発症するとみられています。糖尿病の人は高血圧を4~6割併発しています、これは糖尿病にかかってない人の2倍です。糖尿病の人は血圧のコントロールが不可欠で、高血圧が原因で発症する循環器疾患に注意しましょう。
*脳梗塞・心筋梗塞・腎臓病・動脈硬化症その他が発症しやすい

★治療の方法は!!(生活習慣の修正項目:高血圧治療ガイダンス2009)

  • ・食事に注意しましょう。まず減塩6g/日未満  
      野菜は積極的に摂取しましょう。
      果物は適量(80kcal/日)摂取しましょう。
      *カリウム(K)を摂りましょう。
        Kは食塩の成分であるナトリウム(Na)を体外に排泄します。
        野菜は毎食十分に果物は糖質が多いので適量を守りましょう。
         注)腎機能が低下している場合はKは控えましょう。
         コレステロールや飽和脂肪酸の多い食品は控えましょう。
  • ・肥満があれば減量しましょう。
  • ・適度な運動を取り入れましょう。
    心血管病のない方が対象で、中等度の強度の有酸素運動を中心に定期的行いましょう
    (毎日30分を2回程度)
  • ・節酒
     エタノールで男性20~30ml/日以下(女性は10~20ml/日以下)
         *エタノール換算で20~30ml
         日本酒1合・ビール中ビン1本・焼酎半合弱
         ウイスキー、ブランデーダブル1杯・ワイン2杯弱
         #毎日は飲まない、週2日は肝休日をつくること
         <肝疾患・腎疾患・膵炎・心臓疾患などがある場合は禁酒>
         #糖尿の場合:かためて飲むことは避ける
  • ・禁煙
    *ラクナ梗塞等の発症確率が倍増 

★減塩の工夫をしましょう。

 
  • ・麺類は汁を飲まないようにしましょう。
    ぶっかけうどんやつけ麺も減塩になります。
  • 汁物(味噌汁・スープ・すまし汁など)は1日1杯までにしましょう。
  • ・加工食品の塩分に注意しましょう。
    魚干物大1枚 約2g
    たらこ半腹 約2g
    梅干し1個 約2g
    たくあん30g 約1.5g
    昆布の佃煮10g 約0.7g
    ラッキョウ漬け 約0.7g
    スライスチーズ1枚 約0.5g
    柿の種小袋1パック 0.3g
    ポテトチップ中1パック 0.9g
    たこ焼6個 2g
    みたらし団子1本 0.4g
    *漬物や佃煮は1日1回:少量食べる程度が望ましい
  • ・香辛料を使いましょう
     豆板醤・からし・こしょう、カレー粉、わさび、生姜、唐辛子など
  • ・酸味を活かす
     酢・ゆず・レモン・トマト・スダチなど
  • ・香味野菜を使う
     ハーブ・セロリ・シソの葉・葱・あさつき・木の芽・みょうが・山椒など
  • ・旨味素材を使う
     干し椎茸・かつお節・昆布など

★外食時の減塩ポイント

  • ・外食は塩分が多く野菜不足がちです。1回/日の利用にしましょう。
  • ・麺類は避け、具の多い鍋焼きうどんや具の多いぶっかけうどんなどを選択しましょう
  • ・どんぶり物より定食を選びましょう。(ただし、漬け物や佃煮は残しましょう。)

★ナトリウムと塩分量

塩分はナトリウム量の表示で記載されている場合が多いので、下記の式で食塩を換算して下さい。
塩分相当量g=ナトリウム(Na)mg×2.54÷1000

「脂質異常症」と言われたらNo.1!!

★脂質異常症!!

ミニメモ:2007年4月、日本動脈硬化学会から「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007」が公表され、この改訂によってあらたな基準が設けられると同時にこれまで使用されていた「高脂血症」という疾患名が「脂質異常症」に改称されました。
「脂質異常症」には、コレステロール値が高い場合と中性脂肪値が高い場合があります。

1)コレステロールが高い場合
① 血中コレステロールのLDL(悪玉コレステロール)が140mg/dl以上
② 善玉コレステロール(善玉コレステロール)が40mg/dl未満
2)中性脂肪が高い場合
中性脂肪(トリグリセライド:TG)が150mg/dl以上

上記3タイプのいずれか1点以上に該当する場合を脂肪異常症といいます。
長期にわたりこの状態が続くと下記の合併症を引き起こします。

★脳梗塞・心筋梗塞・動脈硬化症その他が発症しやすい

糖尿病では上記の発症確立が高くなり、TGは糖質摂取上昇に伴いあがりますので血糖値に注意しましょう。

<食事療法に注意しましょう。>

コレステロールの高い人や中性脂肪の高い人は、食べ過ぎや食事の偏りがあるため食生活の是正がポイントになります。

#コレステロール値を下げる食生活とは!!
*エネルギー量を控えましょう。
標準体重1Kg当たり25~30kcalが適切です。
標準体重( )×25~30kcal
#標準体重の算定は身長(  m)×身長(  m)×22
*脂肪の摂取を抑えます
全体エネルギー量の20~25%が理想です。
・1600calの場合、脂肪は35g~45g程度に、コレステロール値を上げる動物 性脂肪(魚油は含まない)は控えましょう。
*コレステロールの多い食品は控えましょう。(一日300mg程度を目安に)
・参考:卵黄1個(コレステロール:230mg)、鶏肝50g(180mg)など別紙参照
*たんぱく質は体に不可欠な栄養素です。脂肪の少ないものを適量取りましょう。
*食物繊維の多い野菜・海藻などは腸内でコレステロールの吸収を妨げますので積極的にとりましょう。
*夜遅くの食事は控えましょう。
*塩分は控えめに!
(ミニメモ①)
コレステロール値が高いのでコレステロールの多い食品「卵・肉・乳製品等を食べれない」とむやみに考えることはありません。もちろんこれらの過剰摂取は禁物ですが、逆に不足すれば体に必要不可欠な栄養素(たんぱく質・ビタミンなど)を取ることができなくなってしまいます。
コレステロールの多い食品でも適量を守って、むしろ、野菜・海藻・きのこ類などをたっぷり食べて、コレステロールの少ない肉・魚などを十分取ることを心がけましょう。
(ミニメモ②)
バランスよく食品を摂ることと、体重コントロールのため摂取エネルギーがカロリーオーバーにならないよう注意しましょう。 コレステロールが高くて、血圧が高い場合は脳梗塞や心筋梗塞が促進されます。 塩分の多い食品の摂りすぎに注意しましょう。
近年、高齢化社会ではラクナ梗塞での「認知症」が知られています。アルツハイマー型との同時進行もあるので注意しましょう。 認知症は家族や周りが気づく10年前から少しずつ進行しています。予防のためにも食生活を含めた生活全体を見直しましょう。

「脂質異常症」と言われたらNo.2!!

★脂質異常症!!

脂質異常症になると動脈硬化が通常より早く進むために、日本人の死因の上位を占める脳卒中や心筋梗塞といった死に至る病気の原因となってしまいます。前回ではコレステロールについて記載しましたが、今回は食事コントロールの点から中性脂肪(TG=トリグリセライド)の注意について触れてみましょう。

中性脂肪を増やす食品は糖質を多く含む
・果糖をふくむ果物や、果汁100%ジュースなども摂りすぎに注意
・アルコールは中性脂肪を増加させるトップ食品です。飲みすぎに注意
 *飲みすぎはコレステロールの増加にもつながります。
・糖質を多く含む菓子類なども注意
◎果物は生の果物やドライフルーツも食べすぎると危険です。
*一日に林檎1/2個・バナナ中1本・キーウイ2個
  スイカ200g・イチゴ250g・サクランボ(国産)200g
  柿150g・梨200g(1/2個)・みかん中2個・ぶどう150g
  など生フルーツはいずれか1点
*アルコールは適量を守りましょう。
 日本酒1合・焼酎1/2合・ウイスキーS2杯・ビール中瓶1本
 ワイングラス2杯・梅酒グラス1/2杯など
 いずれか1点
<アルコールのおつまみ適・不適>
(適)コレステロール値を上げない献立
マグロ赤身山かけ・鶏ささみの梅肉和え・揚げだし豆腐・鯵のたたき
アサリ酒蒸・もずく・ヒジキと大豆の煮物・なめこおろし・枝豆・青菜浸し
(不適)高コレステロール・高カロリー・塩分の多いもの
明太子・うなぎ・卵焼き・シシャモ・ピザ・ソーセージ・いか塩辛・もつ・牛たん
*中性脂肪は脂肪肝に繋がります、十分に注意しましょう。
*飲んだ後の、お茶漬けやラーメンは中性脂肪を増やします。
 主食を抜いてのアルコールは特にお勧めできません

免疫力を高めましょう!!

風邪やインフルエンザ、その他がんにいたるまで、様々な病気が免疫力によって予防や治療することが可能です。加齢やストレスによって低下しやすい免疫力を高めましょう。

*免疫力チェックシート
(該当項目が多いほど、免疫力の低下が考えられます。出来る範囲で改善しましょう。)
・深夜に起きていることが多い
・几帳面な完璧主義者
・外出の機会が少ない
・平熱が36.5℃以下で、手足が冷えている
・大笑いする事がない
・サプリメントや薬がないと不安になる
・これという趣味がない
・肉や魚をあまり食べない
・ヨーグルトや納豆などの発酵食品が苦手
・煙草やお酒、好きな食べ物を極端に我慢している
・悲しいこと、いやなことを引きずってしまう
#免疫って!!
免疫とは体内に本来あるはずのない「異物」を排除しようとする働きのことです。 免疫の働きを担っているのが「免疫細胞」です。免疫細胞には、マクロファージやB細胞・T細胞・NK細胞などがあります。特にNK細胞は外から侵入した病原体のほか、体内で発生するがん細胞を死滅させる働きも持っています。
#免疫力を下げる要因!!
・加齢
T細胞やB細胞による免疫の働き、100歳を過ぎても衰えなく維持されますがNK細胞は歳を重ねてゆくと数は減りませんが、その働きが衰えて20歳前後をピークに下降線をたどり60歳では半分にまで落ち込みます。
・体内リズムの乱れ
NK細胞は自律神経系の働きに大きく関わってきます。NK細胞は自律神経が緊張状態ではあまり働かず、リラックスしているときの方が活性化します。たびたび徹夜をしたり、日勤と夜勤を交互に繰り返す生活が続きとNK細胞の活性化が低下し、病気にかかりやすくなります。
・過度なストレス・激しい運動
慢性的な強いストレスにさらされると自律神経が緊張状態となり、風邪などにかかりやすくなり、病気が治りにくくなります。
#免疫を高める七か条
①ヨーグルトを毎日(100g)食べましょう。
乳酸菌が免疫力を高めます。
②規則正しい生活リズムを心がけましょう。
昼夜のメリハリをつけて、毎日6~7時間の睡眠を確保しましょう。
③ストレスをためないようにしましょう。
適度なストレスが有効、趣味やちょっとしたお洒落な外出を楽しみましょう。
ほどほどの緊張感を持ちましょう。
④軽い運動をゆったりと行いましょう。
ウオーキングやストレッチなど軽い運動
⑤気心の知れた友人など、人と会って楽しいおしゃべりをしましょう。
⑥好き嫌いせず何でも食べましょう。
⑦1日1回はお腹の底から大笑いしましょう。
*人生ほどほどに頑張る生き方が、免疫を高める秘訣
#風邪やインフルエンザを予防するには、ビタミンCやカロチンを忘れずに摂りましょう。
・ビタミンCはみかん・レモン等かんきつ類
・カロチンは南瓜・人参などの野菜

#ヨーグルト・漬け物(キムチなど発酵させた食品)の乳酸菌は白血球を刺激することで白血球の動きを活発化し、白血球を鍛えることで免疫を強化できます。毎日摂りましょう。

コレステロールを下げる生活習慣とは!!

*コレステロールを下げる生活習慣を見直しましょう。

・効果的で適度な運動をしましょう。
適度な運動はLDL(悪玉コレステロール)を減らし、HDL(善玉コレステロール)を増やします。又、運動によって血流がよくなり、血圧が低下して高血圧も改善され、動脈硬化の進行を抑えることに繋がります。
#持続しやすい有酸素運動が効果的です。(運動をはじめる時は、必ず医師の診断を受け指示に従って運動を開始しましょう。)
・禁煙は必要不可欠です。
ニコチンは、ホルモンの分泌を促進して神経を刺激し、血管を圧迫すると同時に血液を固まりやすくします。(動脈硬化を引き起こす原因です)又、ニコチンは中性脂肪を増加させます。
喫煙することで、ビタミンCやカロチンが失われ、LDLの酸化をすすめます。
又、抗酸化物質が損なわれた上に、喫煙によって増加した活性化酸素によって動脈硬化が進行します。 (喫煙者が周囲にいることで生じる副流煙は有害物質が多く含まれます。)
・ストレス解消に心がけましょう。
ストレスによる緊張は交感神経を刺激し、副腎から分泌されたホルモンによってLDL増加させ、又血圧の上昇や血栓生成を促します。ストレスを改善するために心身ともにリラックス出来るように心がけましょう。
*必要な栄養素が不足しないような食生活をしましょう。
*質の良い睡眠(時間の長短より熟睡し疲れの取れる)が重要です。
*入浴には身体の血流を良くし疲れ等を癒す効果がありますが、熱い湯や長湯は
 避けましょう。
*自分なりのリラックス方法も効果的です。
スポーツ・旅行・音楽・音楽鑑賞などアウトドア・インドアの趣味を生かしましょう。家族や友人その他コミュニケーションを持つこともリラックス効果があります。

(ミニメモ)

#女性は閉経後コレステロールが高くなります。
女性は閉経後にコレステロール値が高くなる場合が多く、これは女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少するからです。(エストロゲンはコレステロールを下げる働きがあります。)
閉経以前にはコレステロール値が低い女性は、閉経後(更年期にさしかかったころから)徐々にコレステロール値が上昇してきますので、より一層食生活などに注意しましょう。
#家族性高コレステロール血症
遺伝的にコレステロール値が高い場合があります。自分のまわりの家族や親族がコレステロール値の高い場合は、体質的に高いため薬物による治療が必要です。
#子供のコレステロール値の上昇に注意しましょう。
近年では小学生・中学生など成人に達していない低年齢層においてもコレステロール値が高くなる傾向が増えています。
動物性脂肪(肉類・生クリームなど)スナック菓子・清涼飲料水などの過剰摂取、テレビゲーム・スマホゲームなどの普及により運動不足、受験などによるストレスの増加なども原因と考えられています。

食生活の話題トピックス;牛乳の栄誉って?

「牛乳」とは酪農家が乳牛から搾取した生乳100%使用した「成分無調整牛乳」のもの(乳脂肪分3.0%以上、無脂乳固形分8.0%以上)です。  水分・乳脂肪分、ミネラルなど、一部の成分を調整したものが「成分調整牛乳」で、生乳から乳脂肪分0.5%以上、1.5%以下にしたものが「低脂肪牛乳」、0.5%未満にしたものが「無脂肪牛乳」と規定されています。いずれも生乳100%を原材料として、無脂乳固形分8.0%以上を含んでいることが「牛乳」という言葉を用いる条件となっています。

★必須アミノ酸が豊富な牛乳のたんぱく質
牛乳のたんぱく質はその80%が「カゼイン」を占めている、カゼインは体内で必要量を合成できない必須アミノ酸のアミノ酸組成が理想的(アミノ酸スコア100)といわれています。
(牛乳コップ2杯分で1日分の必須アミノ酸が確保出来る。)
又、カゼインから消化の過程で生成されるペプチドには、カルシウムの吸収を助け、神経の興奮を鎮静する作用があります。さらに、ラクトフェリンには貧血予防や免疫力を高め る機能のあることも近年話題になっています。
(#免疫を高めるラクトフェリンは人間の初乳にも多く含まれています。)
★胃や腸に優しい乳脂肪
乳脂肪は小さい脂肪球の形で含まれており、体内の脂肪分解酵素(リパーゼ)によって脂肪酸に分解されて吸収され、さらに牛乳の製造過程で、脂肪球を細かく砕き分散させ消化吸収を良くしています。乳脂肪は幼児や児童、高齢者等には大切な栄養の摂取源になります。牛乳のコレステロールの量は低いので、一日400~600ml程度を毎日飲んでもコレステロールの摂りすぎや肥満の原因にはなりません。
★カルシウムの吸収率が大切。
牛乳のカルシウムの特徴は、栄養素密度や吸収率の高さです。
100カロリー当たりの栄養素密度は「めざし:131㎎」・「牛乳:164mg」と、さらに高い。
また、カルシウムは消化吸収されにくい栄養素であるが、牛乳の吸収率は、青菜19%、小魚33%に対して、牛乳は40%と抜群に高い。

#乳糖不耐症
乳糖アレルギーの場合は、乳糖不耐症になる傾向が強く飲食を避ける方が良いが、加熱することで改善することもあります。

骨粗鬆症予防の食事とは!

*骨粗鬆は加齢や過度のダイエット経験・閉経後の女性などがハイリスクの要因になります。骨密度の低下を防ぐために、カルシウム等の骨を強化する栄養素を食事から十分にとるようにしましょう。

#カルシウムの豊富な食品を毎日とりましょう。
・牛乳・乳製品(ヨーグルト・チーズなど)は吸収率が高い。
◎牛乳は成長期でも500ml/日程度が上限・成人では200mlが適量です。
多飲すると脂肪の摂りすぎになるので注意しましょう。低脂肪牛乳などを利用するのもお勧めです。
・魚介類では骨ごと食べられる小魚(しらす干・ししゃもなど)にカルシウムが多いです。
大匙1杯/日程度が適量
・豆腐・納豆・ゆば・油揚げなどには、大豆イソフラボンが含まれており、更年期の方は出来るだけとるようにしましょう。
◎イソフラボンは女性ホルモン(エストロゲン)と同じような働きをします。
エストロゲンが減ることで骨からのカルシウムが減少し、更年期障害が促進されます。
エストロゲンは心臓や血管をはじめ、多くの臓器の機能を高める威力を持ち、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病になるリスクを防ぎ、アルツハイマー病を予防する効果も提唱されています。
女性が男性より寿命が長いのは、エストロゲンが生命機能を守っているからで、イソフラボンの多い大豆製品をしっかり摂りましょう。
・緑黄色野菜、特に青菜全般に多く含まれます。(小松菜・蕪の葉など)
#ビタミンDでカルシウムの吸収を高めましょう。
カルシウムはビタミンDとの組み合わせで、骨密度の上昇効果が高められ ます。ビタミンDは鮭やイクラなど魚介類に多く含まれ、きくらげや干椎茸 に含まれるエルゴステロールは紫外線にあたるとビタミンDに変わります。 人間も紫外線を浴びると体内でビタミンDを合成できます、お天気の日は散歩 がお勧めです。
・魚では、特に青身魚に多く含まれる。
鮭・イクラ・秋刀魚・鯖など
・きのこ類では、きくらげ・干椎茸など
(乾燥きのこは、使用前に天日干しにすることで更にビタミンDが合成される。)
#コラーゲンの多いたんぱく質を一品加えましょう。
骨の重要な成分であるコラーゲンをしっかりつくるために、肉・魚・卵 大豆製品などの良質のたんぱく質を多く含む食品を不足しないようにしましょう。
#ビタミンCが豊富な野菜を十分にとりましょう。
骨の基礎となるコラーゲンをつくるために、ビタミンCが不可欠です。 ビタミンCが多く含まれている、野菜や果物を食べるようにしましょう。
・果物:いちご・柿・キウイ・オレンジ・レモンなど
・野菜:ブロッコリー・菜の花・かぶらの葉・れんこん・じゃがいも・さつまいもなど
#ビタミンKの豊富な食品をとりましょう。
ビタミンKは骨の形成を促進する働きがあり、骨を丈夫に保つために欠かせない栄養素です。緑黄色野菜・チーズ・ヨーグルト・納豆などの発酵食品に 多く含まれています。
*その他の工夫
・加工品のとり過ぎに注意しましょう。
食品添加物のなかに含まれるリンは、カルシウムの排出を促進する場合があるので、加工品(インスタント食品、ハム、スナック菓子など)・清涼飲料のとり過ぎに注意しましょう。
・塩分のとり過ぎないように。
塩分のとり過ぎは、カルシウムの排出を活発します。酸味(レモン・ポン酢・すだち等)の活用・香味野菜やだし等で減塩の工夫をしましょう。
・過度のアルコールは、カルシウムの吸収を阻害しますので、控えめに!
・カフェインをとり過ぎると利尿作用により尿へのカルシウム排出が増えます。

*乳糖不耐症の場合、牛乳の「乳糖」が十分に分解出来ないので、牛乳はホッットミルクにしたり、ポタージュなど料理に使用すると良いでしょう。

*宇宙飛行士は無重力で運動出来なければ、極端に骨密度が低下します、また 寝たきりの人も骨密度は下がります。歩くことで重力の負担がかかり骨量を 保ち、適度なウオーキングが効果的です。

免疫力を高めましょう!!

*免疫力とは!!
体の外からのウイルス・細菌などの有害な物質から身体を守ってくれる 抵抗力、更に体内に発生するがん細胞を排除してくれる力です。
免疫力が高まることで、病気を身体の内側から改善させる環境を整えます。 又、病気の予防とりわけガン予防などに関わってきます。
*免疫力をアップさせる生活ポイント
◎入浴などで身体を暖めましょう。
体温が暖められると免疫力が活性化されます。逆に体温が下がる(身体が冷える)と、免疫力の活性化が低下します。
お風呂(温泉に入る等)に入ることで、体温を暖めることは身体の免疫力を上げるので、日本人の風呂(温泉等)に入る習慣は健康のために、適応しているといえます。
◎質の良い睡眠で免疫力を回復させましょう。
睡眠時間の長さだけでなく、質の良い睡眠がキーワードです。 (程よい運動・仕事など又は心地よい入浴など、リラックスした状態で眠りにつくのがよいでしょう。)
◎免疫力アップに最も効果のあるのはストレス解消です。
ストレス解消法に効果のある「笑い」は脳が活性化すると共に、免疫力改善に役立つと言われています。
<トピックス>
・夏バテは免疫力低下を引き起こします、秋は要注意です。
・タバコはもちろん身体にはストレスです、禁煙しましょう。
・アルコールは適量を守りましょう。
*免疫力を上げる栄養素とは!!
免疫力アップさせる効果的な「抗酸化作用」のある栄養素
◎ビタミンA、C、Eは、ビタミンの抗酸化トリオです
・ビタミンA(ウイルスを体内に侵入させないために粘膜強化、正常な細胞 の育成促進に効果がある。)
<モロヘイヤ、レバー、うなぎ、かぼちゃ、赤パプリカ等>
・ビタミンC(独自の抗酸化作用の他に、Eの働きを助ける。)
<かぼちゃ、ブロッコリー、海苔、赤パプリカ、苺、キウイ、柑橘類等>
・ビタミンE(白血球やリンパ球を活性化する。血行をよくする働きの他、乳がん、肺がんなどの予防にも効果がある。)
<アーモンド、くるみ、落花生、コーン油、かぼちゃ、うなぎ、等>
◎βカロチ(テ)ン
・細胞の老化を抑制し、細胞に活力を与える。体内でビタミンAに変換させれる。
<人参、さつまいも、かぼちゃ、ほうれん草、柿、杏、マンゴー等>
◎イソフラボン
解毒・殺菌作用のほか、体内でエストロゲン(女性ホルモン)と同じような働きをするので、植物由来のエストロゲンとして、更年期以降の女性にお勧めです。
<大豆、大豆製品:納豆、豆腐、豆乳、大豆もやし等>
◎フラボノイド
強い抗酸化作用があり、血行を促進。がん細胞の増殖を抑制する効果も指摘されている。
<玉葱、ケール、にんにく、さくらんぼ、ぶどう等>
#抗酸化物質とは!!
身体の内で発生する活性酵素の働きを抑え、身体の酸化(老化)を防ぐもの。
*免疫機能を阻害してしまうものは!!
・塩辛いもの
・こげたもの:たんぱく質がこげると発がん物質が発生する(焼き魚のこげ等)
・食品添加物:食品防腐剤や甘味料で人工的に作られたものに、発がん物質物質として作用するものが多い。